串揚げの衣について〜串揚げ屋15年の大将が徹底解説〜

揚げ物系の料理は下準備や、油の後片付け、飛び散った油の掃除など時間や手間がかかる料理の一つでしょう。
しかし、コロナ禍で、お家にいる時間が増え、家庭で凝った料理を作る機会が増えていると聞きます。

でも揚げ物って衣がお店のように出来ない。焦茶色になってしまうなど、家庭で作るとついつい失敗してしまう料理のコツを
串を揚げて15年「串揚げ えん」の大将が家庭でできる失敗しない串揚げの揚げ方と「串揚げえん」オリジナルの揚げ方を比べながら徹底解説をします。
ぜひ参考にしてみてください。


①衣をサクサクに仕上げる準備~step1~

串揚げの衣には一般的に、パン粉を使用します。
家庭で作る際には耳までミキサーにかけてパン粉を1から作ったり、市販のパン粉を買って使用したりしますが
オススメは低糖質、低糖分のパンを使用しましょう。
なぜなら、当分は焦げ付きやすく軽く火を入れただけで、茶色の色が強くなってしまうので、中身と衣の火の通り方にばらつきがあるように見えてしまいます。

串揚げえんでは、パン粉を2種類ブレンドし、パンの耳を除いたパン粉を使用しています。
さらに、糖分実質0のパン粉を使用することによって、焦げ付きにくく、見た目も雪のように白くきれいに仕上がります。

さらに、衣をお店のようにきれいにサクサクに仕上げるためのポイントとしてバッター液というものがあります。
これははパン粉と食材をつなぎ合わせる接着剤のようなもので、バッター液にこだわろうとすると少し難易度が上がります!
基本的には、シンプルでOK!
使う素材は以下のとおりです。
・小麦粉 大さじ3杯
・卵 1個
・水 大さじ2杯
こちらを混ぜ合わせ少し玉が残るくらいで大丈夫です!
素材の水気をとり、バッター液に全体をくぐらせたら、パン粉をふわっとかけるようにつけ、余分なパン粉は落とします。
パン粉を薄くつけるのも、油の吸収を抑えるコツです!


②串揚げの油の種類と温度!~step2~

次に衣をサクサクに、かつ中間でしっかりと火を通すために油であげますが、その油の種類、油の温度などをご紹介していきたいと思います。
油の温度は使う食材の大きさや、種類にもよりますが、串揚げの場合は175℃〜180℃と言われています。
油の種類については少しこだわってもいいかもしれません。
油には2種類あり、植物性油と動物性油です。
植物性はイメージ通り固まりにくく、体内で生成することができないため必須脂肪酸ともいわれています。
人間の体には一定量必要なさらりとした油になります。食べた食感もあまり重たくないのが特徴です。
動物性油は、ガツンと病みつきになる油です。冷えてしまうと固まるので揚げたてアツアツの揚げ物には相性が抜群です!
マクドナルドのポテトをイメージするとわかりやすいと思います!
冷めてしまうと固くなってしまいますが、揚げたては最高に美味しくて止まらない旨さがありますよね!
串揚げをガツンと食べたい方は動物性油、サクッと軽くたくさん食べたいという方は植物性油を使うと良いでしょう!

@150℃以下では食材をいると底まで沈んでしまい、油の温度が上がるまで浮き上がってきません。
@150〜170℃では食材を入れると衣が一旦下まで沈んみしばらくしてから表面に浮き上がってきます。
@170〜180℃では食材を入れると衣が油の中間まで沈みしばらくしてから浮き上がってきます。
@200℃以上になると油が熱く下から湧き上がるため、衣が沈まず表面に食材が浮き上がってきます。

最近で家庭に揚げ物を揚げる料理用具が揃ってたりするので、温度を簡単に測ることもできるかと思いますが、


③素材の味を最大限活かすための揚げ時間は?~step3~

次は挙げ時間についてです!ここが揚げ物の難しいところですよね!
老舗の天ぷら屋さんは音で上げるタイミングを聞き分けているといいますが、実際家庭料理でそこまで極めることはなかなかむずかしいです。
なので、時間で決めてしまうと良いでしょう。
もちろん食材や油の温度、好みの食感によって揚げ時間は変わってきますが、一例として初回しますので、参考にしてください!

・肉系の串 180℃で2分
・野菜の串(火が通りにくい根菜など)180℃で2分30秒
・野菜の串(火が通りやすい玉ねぎなど)180℃で1分程度
・魚介系の串 180℃で1分30秒
もちろん串揚げは揚がり具合を油から上げてチェックすることもできるので、ほんのりきつね色になったら揚げてみて様子を見ましょう!


④衣を焦がさず、食材の中まで火を通すためのコツ!~step4~

衣を焦がさずに、中までしっかりと火を通すためのコツはズバリ食材の大きさです!
失敗してしまう原因として、お肉など食べごたえがある食材を大きめにカットして串に刺してしまうことにあります。
串揚げとはコロコロとした食材をたくさん楽しめるのが一番だと考えているので、食材は小さくカットするのがおすすめです!
しかも、小さめにカットすることで火が通りやすくなります!
大きくカットすると中まで火が通っているか分からず、ついつい長く揚げてしまいます。。
そろそろかなと思って揚げた頃には衣は真っ黒なんてことにはしたくないですよね!!


まとめ

いかがだったでしょうか、今回は失敗しやすい串揚げの衣についてご紹介をしてきました。
特にこの記事が、コロナ禍でニーズが高まっている家庭料理の参考になれば嬉しいです!
外はサクサク、中はしっかりと火が通っており、素材本来の味を楽しめるのが串揚げの良さだと思っているので、カリカリに上げて素材までパサパサになるのは成功とは言えません。とはいえ好みですが。。笑

当店「串揚げ えん」では女性でも何本も食べられるように、いかに軽く食べられるかを最大限考慮して串揚げを提供しています。
せっかくの外食はたくさん食べてたのしく味わいたいですよね!
企業秘密で紹介しきれない部分もありますが、写真のように雪のような衣が当店の串揚げでは提供することができるので
サクサクでフワフワの串揚げを是非食べに来てください!